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ケアマネージャー用語集【ま・や・ら行】

マッサージ師

あん摩マッサージ師圧師、はり師、きゅう師等に関する法律により、医師以外の者でマッサージを業とする者は、厚生労働大臣の行う試験に合格し、あん摩マッサージ指圧師免許を受けなければならない。業としてマッサージを行う人。なお、あん摩マッサージ指圧師試験の実施に関する事務は、法第3条の4第1項の規定により指定試験機関として指定された財団法人東洋療法研修試験財団が行う。受験資格として、学校教育法第56条の規定により大学に入学することのできる者で、3年以上、文部科学省令・厚生労働省令で定める基準に適合するものとして、文部科学大臣の認定した学校又は厚生労働大臣の認定した養成施設において、あん摩マッサージ指圧師となるのに必要な知識及び技能を修得したもの等とされる。

マイナートランキライザー

主たる作用は不安や緊張の緩和、解消であり、神経症、心身症、抑うつ状態などに用いられる。メジャー・トランキライザーと異なり、副作用をほとんど認めない。緩和精神安定剤とも訳されるが、現在は抗不安薬という名称が用いられる。、精神疾患に使われる向精神薬の一種であり、脳神経に作用し、不安(恐怖)、緊張といった症状を緩和させる作用がある。睡眠時の緊張を緩和させる事から、睡眠薬として利用される場合もある。パニック障害、不安障害、ストレス障害など不安をともなう疾患に多く利用されている。また、服用した際の副作用は、眠気を誘発するため、自動車の運転などと言った危険を及ぼす作業などは避けるべきである。

まだら呆け

重い記憶障害があるのに、理解力や判断能力があるなど、認知症の症状がまだらに出る状態のことです。脳血管性認知症の人に現れやすく、ざるの目痴呆とも呼ばれます。

マッピング

一般的には物事の全体像を表す図式のことをいいます。介護活動においては、利用者を中心に家族や社会との関係を図で表し、問題解決に役立てます。

民生委員

市町村の地域内において常に調査を行い生活状態をつまびらかにしておくこと。保護を要するものを適切に保護指導すること。社会福祉事業施設と密接に連絡し、その機能を助けること。福祉事務所その他関係行政機関の業務に協力すること等を職務とする。民生委員は児童福祉法による児童委員を兼務する。民生委員法にもとづき、各市町村におかれる民間奉仕者。都道府県知事の推薦により厚生労働大臣が委嘱する。任期は3年である。以前まで、名誉職とされていたが、平成12年の改正で、民生委員は社会奉仕の精神をもって、常に住民の立場に立った相談に応じ、および必要な援助を行い、もって社会福祉の増進に努めると規定され、住民の福祉の増進を図るための活動を行うことや、名誉職規定を排除し、給与は支給しないこと等が明確化された。

面接調査

介護保険認定のために、調査員が本人に面接して、本人の状態などを調査する方法です。認定の際は、必ず面接のために訪問することになっています

メニエール病

フランスの医師メニエールが証明した病気で、内耳にむくみが起こり発症します。突然、めまいが起こり、耳鳴り、吐き気、嘔吐をともないます。

メンタルヘルス

精神障害の予防・診断・治療を行い、こころの健康を保つために行う活動のことです。

メジャートランキライザー

抗精神病薬、神経弛緩剤とも呼ばれるもので、精神病、特に精神分裂病に対し、強力な鎮静効果や幻覚、妄想、自閉性の改善をもたらす作用をもつ。主に統合失調症、躁状態の治療に用いられるが、それ以外にも幅広い精神疾患にも使用される。また、脳の興奮状態を抑制させる作用を利用して、抗不安薬では取り除けないような強度の不安や極度のうつ状態、不眠に対する対処薬としても利用される場合もある。また、ドパミン遮断作用を応用し、嘔気・嘔吐などの消化器症状や吃逆の対症薬として利用される場合もある。メジャートランキライザーを使用する諸症状として、過鎮静(眠くて仕方がない)、脱力症状(ふらつく・ロレツが回らない)、パーキンソン症状(手の震え,身体のこわばり)、抗コリン症状(便秘・口渇)、アカシジア(足がむずむずしてじっとしていられない)、急性ジストニア(眼 球が上転して白目になってしまう)等である

問題行動

異食、徘徊、奇声、乱暴、失禁など、認知症の高齢者に表れる行動のことです。ストレスや不安感、無理解な介護者の言動のほか、脳障害が原因となって起こるといわれています。

盲人ホーム

設置主体は、都道府県、市および社会福祉法人。利用者は、施設の設備を利用して得た施術料の2割を超えない限度において、施術に伴う光熱水料等の直接必要な経費を負担することとされている。あん摩マッサージ指圧師免許、はり師免許またはきゅう師免許を有する視覚障害者であって、自営し、または雇用されることの困難な者に対し施術を利用させるとともに、必要な技術の指導を行い、その自立厚生を図ることを目的とする施設。現在、盲人ホームは全国で28ヵ所あり、職員は60人程度とごく限られた人数しか就業できない、小規模な職場であり施設数は減少の傾向にある。

モニタリング

ケアマネジメントにおいては、ケアプランを作成しサービス提供の手配をして終わりと考えるのではなく、特に在宅生活者に対してはケアマネジャー自身の訪問によるモニタリングが重要である。モニタリングされた事項は、ケアチームにおいて評価され、必要に応じてケアプランの変更を検討する。ケアマネジメントの一過程で、ケアプランに照らして状況把握を行い、現在提供されているサービスで十分であるか、あるいは不必要なサービスは提供されていないか等を観察・把握すること。通常、一般的一過程においてもモニタリングは、変化を見逃さないように観測を続けて監視することを意味する。

薬物療法

薬物療法で使用されている主な向精神薬は、うつ病を対象とする抗うつ薬、統合失調症を対象にする抗精神病薬、神経症を対象とする抗不安薬、その他抗てんかん薬、催眠鎮静薬、躁病に対する炭酸リチウム、などである。これら向精神薬の臨床経験も進みその効果、副作用も明らかとなり、血中濃度を測定しながらの薬物療法が行われている。なお、最近では薬物療法に際して実証的証拠にもとづく合理的治療を行う方向に進んでいる。薬物による治療法をいい、精神科領域で画期的な進歩をみせたのは1950年代で、それ以来向精神薬が次々と開発され、精神科治療の主流は次第に薬物療法に代わり今日に至る。

薬剤師

調剤については薬剤師の独占業務であり、同時に調剤応需等も義務を負う。薬剤師法にもとづく国家試験に合格し厚生労働大臣の免許を受けて、調剤、医薬品の供給等薬事衛生をつかさどることを業務とする者で、多くは病院、診療所、薬局に勤務している。受験資格は、①学校教育法(昭和22年法律第26号)にもとづく大学(短期大学を除く。)において、薬学の正規の課程を修めて卒業した者。②外国の薬学校を卒業し、または外国の薬剤師免許を受けた者で、厚生労働大臣が①に掲げる者と同等以上の学力および技能を有すると認定したもの、のいずれかに該当する者である。

有料老人ホーム

健康な高齢者から要介護者まで幅広い人が入所しています。民間事業者が設立・運営しているもので、老人福祉施設ではないものを指します。入所一時金を支払い、終身利用する権利を得られる場合が多いようです

ユニットケア

個室を原則としており、10名程度の高齢者が一つのユニットを構成している。グループ毎に食堂や談話スペースなどの共用部分を設け、また職員の勤務形態もユニット毎に組むなど、施設の中で家庭的な環境を作り出す試みといえる。特別養護老人ホームなどにおいて、居室をいくつかのグループに分けて一つの生活単位とし、少人数の家庭的な雰囲気の中でケアを行うもの。ユニットケアは建物の構造や職員配置等の整備がなされれば完成というものではなく、そうした環境の中で、暮らしを共に過ごすようなケアが展開されるかが重要であり、また小規模ケアの実現、およびユニット単位における各利用者への、ひらかれた生活空間を目指している。

ユニバーサルデザイン

障害のある人や高齢者等にも使いやすくするという意味ではバリアフリーもユニバーサルデザインも同じであるが、最初からバリアをつくらないということに重点を置いているのがユニバーサルデザインの考え方である。障壁(バリア)となるものを除去するという意味のバリアフリーの後に提唱された概念であり、設計段階から障壁のないものを構築し、障害のある人や高齢者等の特別な人々を対象とした物ではなく、すべての人々が共通して利用できるような物や環境を造ることを目指している概念である。ユニバーサルデザインの7原則、どんな人でも公平に使えること。使う上で自由度が高いこと。使い方が簡単で、すぐに分かること。必要な情報がすぐに分かること。うっかりミスが危険につながらないこと。身体への負担(弱い力でも使えること)。近や利用するための十分な大きさと空間を確保すること。など。

養護学校

盲学校および聾学校とともに特殊教育を行う。入学対象者は、学校教育法施行令第22条の3において示されているが、特殊学級対象者に比べ障害の程度が重い者とされている。養護学校の義務制は学校教育法中養護学校における就学義務および養護学校の設置義務に関する部分の施行期日を定める政令により、1979年4月1日から就学の義務および設置の義務が施行された。知的障害者、肢体不自由者もしくは病弱者に対して幼稚園、小学校、中学校または高等学校に準ずる教育を施し、あわせてその欠陥を補うために必要な知識技能を授けることを目的としている学校である。

要介護者

通常、要介護状態にある65歳以上の人(第1号被保険者)をいいます。 40歳から65歳未満でも、特定疾病によって要介護状態になった人(第2号被保険者)も含みます。

要介護状態区分

全面的に介護が必要な「最重度状態の5」から、部分的に介護が必要な「最も軽い状態の1」まで、介護の必要な度合いを5段階に分けた区分のことです。この区分によって、介護保険サービスの支給限度額が決まります。

要介護認定

介護保険において、給付を受けるために必要な認定のことです。被保険者の申請によって、本人の状況を調査し、市(区)町村が認定を行ないます。

要支援認定

介護保険において、予防給付を受けるために必要な認定のことです。要介護に現在は至らないが、要介護状態になる恐れがあるかを調査し、市(区)町村が認定します。

有償ボランティア

有償ボランティアとは、福祉活動等に際して交通費、食費、報酬が保障されていることをいう。ボランティアとは自らの意志にもとづき無償で福祉活動等を行う者のことを指すが、この場合とは異なり、どこまでをボランティアとするかは必ずしも定まった見解はなされておらず、かつて交通費や食費なども有償とみなし、一切を手弁当(自己負担)で行うべきと考える意見もあったが、実費弁償は無償性に関係はないとする見解が一般的である。また、ボランティアという言葉はもともと有志者という意味であり、無償であるという意味を含まないことから、有償、無償を区別することに意味はない、とする考え方もある。

横出しサービス

寝具の乾燥や配食、移送など、介護保険の給付外のサービスで、市(区)町村が独自に行なう保険給付のことです。

予防医学

疾患の病原が明らかになり、診断法、特異的な治療法、予防法が確立したことにより成立した。対象としては従来単一病因である感染症が主であったが、最近は多病因の生活習慣病が問題となっている。疾病の原因を除去する等の働きかけを行い、疾病の発生を未然に防ぐことを目的とする医学を指す。治療医学と対立的に用いられる。生活習慣が発症と深く関与している病因として、喫煙と肺がんや肺気腫、動物性脂肪の過剰摂取と大腸がん、食塩の過剰摂取と脳卒中、アルコール摂取量と肝硬変、肥満と糖尿病などがあげられる。医療には大きく分けて治療医学と予防医学があり、近年では特にこのように、病気を未然に防いでいくという立場の予防医学がクローズアップされている。

予防給付

要支援と認定された人が要介護状態にならないように提供される給付のこと。リハビリテーションや家事援助が中心になります。

腰椎椎間板ヘルニア

重い荷物を持ったり、体をねじったりして突然発症する。単純X線撮影や、ミエログラフィーで診断され、治療には安静や牽引療法等の保存的療法と手術療法があり、原則的には保存療法である。これには、鎮痛剤、温熱療法などが含まれる。さらに、神経ブロック療法が適応となることがある。神経根ブロック、硬膜外ブロックなどである。下部腰椎の椎間板髄核が椎管内に脱出、膨隆し、神経根を圧迫して腰痛、座骨神経痛を来したもの。また、片側の下肢痛が多いが、巨大なヘルニアの場合、両側で症状が出現することもありうる。疼痛、しびれなどの自覚症状に加え、障害された神経の支配領域に感覚障害を呈したり、運動神経の麻痺による筋力低下を来たすことがある。

ライフサイクル

人が生まれ育ち青年期を迎え、やがて成人し、さらに老年の円熟を経て死に至る過程のことをいう。人生周期または生活周期と訳される。また、結婚による家族の形成から、新婚期、育児期、教育期、子どもの孤立期、子どもの独立後の夫婦期、老後期、寡婦(夫)期等の諸段階を経て、寡婦(夫)の死亡による消滅までの全過程を家族周期という。この各段階において、家族の生活に一定のパターンをもってみられる、家族構成、生活水準、家族の社会的欲求や活動等の変化がある。人の生活周期として、人間が誕生してから死に至るまでのさまざまな過程における生活史上の各段階のことをライフステージといい、幼児期、児童期、青年期、老年期等。

ライフステージ

人の一生のうち、年代にともない変化していく段階のことをいいます。乳幼児期、児童期、青年期、壮年期、老年期などに分けられます。

理学療法

さまざまな運動や体操などの運動療法のほか、マッサージ、温熱などの物理療法で、機能の回復と改善を図る治療法です。 PT(Physical Therapy)ともいわれます。理学療法士は、医師の指示のもと理学療法を行ないます。

リウマチ

関節、筋肉、腱に炎症が起こり、こわばり、痛みを生じる疾患です。代表的な病気にリウマチ熱、関節リウマチなどがあります。

リフトバス

車いすに乗ったまま乗り降りできるリフトを設置したバスです。市町村障害者社会参加促進事業にひとつとして運行されています。

流動食

牛乳、果汁、重湯、くず湯など、液状または口の中で溶けて、かまずに飲み込める治療食のひとつです。

臨床工学技士

医療機器の進歩等に伴い、医師、看護師等と専門技術者によるチーム医療によって臨床現場を支えていくことの重要性を受け、昭和62年に誕生した比較的新しい専門分野である。生命維持管理装置の操作を行えるのは臨床工学技士を含め、医師、看護師、准看護師等に限られている。臨床工学技士法に定められた国家試験に合格し厚生労働大臣の免許を受けた者で、医師の指示の下に、人の呼吸・循環・代謝の機能の一部を代替・補助する生命維持管理装置の操作および保守点検を行う専門技術を備えた者。

臨床心理学

実験心理学(基礎心理学)と対比させることが多いが、相反する概念ではなく、一部では融合も図られている。医療、教育、福祉等の現場において心理学的援助技術にもとづく専門的援助実践を行う学問であり、心理査定、面接・心理療法、地域援助、調査研究の4つの領域に分類される。臨床心理学の臨床とは、患者と接するといった意味を持ち、患者と接して治療を行う医者を臨床医と言いう。この臨床という言葉に象徴される心理学は、悩みやこころの病に苦しむ人々をその苦しみから救うにはどうしたよいのかを考える学問であり、具体的には、こころの病を治す学問である。臨床心理学実践には、心理療法家やカウンセラーと呼ばれる者が携わり、臨床心理学の理論や実践経験を積んだ専門家、こころの病の専門家である。

臨床心理士

日本臨床心理士資格認定協会の認定による臨床心理学の専門家。心理療法を用いて心理や発達に障害や問題のある人の治療・援助を行う。医療、教育、福祉等の各分野で業務を行っている。用いられる技法は、精神分析、動作療法、サイコドラマ等、さまざまなものがある。心理学を専攻する大学院修士課程修了後1年以上の心理臨床経験を有する者が、資格審査(年1回の筆記・口述試験)に合格した場合に認定される。心理学的技法により患者を検査・診断し、心理療法を施す。近年、医療機関のほか、学校カウンセラーや高齢者こころのケアの担当者等、各方面での需要も高い。

レクリエーション

人間らしく、いきいきと楽しく生きたいという人間の基本的欲求にもとづいて、自由時間をはじめ生活全体の中で自発的に行われる。レクリエーションによって、人々は心身の健康を維持・増進させ、より良き人間関係を生み出し、自分自身の可能性を広げることができる。レクリエーションは生活にやすらぎとふれあいをもたらし、さらには生きがいを作り出すものである。生活の中にゆとりと楽しみを創造していく多様な活動の総称。「レクリエーション援助 ・・・ 高齢者や障害者など福祉サービスの利用者の場合、健常者と違ってレクリエーションの自立が困難な状況にあることが多い。そこで、レクリエーションのための条件整備や、状況に適したレクリエーション・プログラムの提供などの援助が求められることになる」

冷あん法

氷枕や氷のう、冷湿布等を用いて、患部に寒冷刺激を与え、痛みを和らげたり、沈静化させたりすること。異なる方法には、温あん法がある。また、花粉症などでの、目のかゆみや充血の激しいときには、冷やしたタオルを閉じたまぶたの上に数分間当て、これを数回くり返し、局所に冷たい刺激を与えることで、知覚神経の働きを一時的に緩慢にし、かゆみを一時的に鈍らせ、症状を抑える効果もある。

老人保健福祉計画

老人福祉法および老人保健法に規定する地方自治体が高齢者の保健福祉事業の供給体制の確保に関する計画であり、平成5年度から6年度にかけて全市町村および都道府県において市町村老人保健福祉計画と都道府県老人保健福祉計画がそれぞれ作成された。市町村計画は、市町村が将来必要な老人保健福祉サービスの量を明らかにし、その提供体制を計画的に整備することを内容とし、都道府県計画は、都道府県が広域的な観点から市町村を支援するため、広域調整を旨としている。介護保険事業計画を包括する総合的計画として位置づくられる老人保健福祉計画と介護保険事業計画は整合性をもって作成することが必要であることから、計画期間は同一とし、作成も同時に行うのが適当とされている。

老人福祉施設

特別養護老人ホーム、老人ホーム、軽費老人ホーム、老人福祉センター、老人デイサービスセンター、老人短期入所施設、老人介護支援センターの7施設の総称。老人福祉法に規定されています。規定外として、老人休養ホーム、老人憩いの家、有料老人ホームなどがあります。

老人保健施設

介護保険法で定められた保健施設。以前は老人保健法で規定されていました。

老人福祉指導主事

老人福祉法により福祉事務所に設置が義務づけられている社会福祉主事をいい、高齢者の生活一般のほか、老人福祉施設への入所などの相談に応じ、専門的技術を必要とする調査および指導などを行う専門の職員です。また、福祉事務所の所員に対し、老人の福祉に関する技術的指導、情報提供、相談も行う。福祉事務所に配置されている社会福祉主事のうち、高 齢者福祉の業務を行うのに適当な人が任用されます。老人福祉指導主事になるには、社会福祉主事任用資格が必要となります。まず、任用資格が取得できる文科系大学や福祉系の学部で専門的に勉強し、任用資格を取った後で各自治体の公務員試験に合格しなければならない。

老人クラブ

健康増進、教養の向上、人と人との交流などを目的に活動する自主的な組織のことです。60歳以上の同一地域内に住む会員で組織されることが大半です。

老人医療

老人保健法による老人医療対象者に関する医療に要する費用。その費用は、老人の一部負担を除いた部分を公費12分の6(国が12分の4、都道府県・市町村がそれぞれ12分の1)、保険者からの拠出金12分の6で負担している。また、昭和48年から実施された老人医療費無料化による老人医療費の高騰の反省から、健康についての自己責任の観点に立ち、さらに国民が公平に老人医療費を負担するという趣旨から、一定割合・額の受益者負担となっている。「老人医療費の助成制度 ・・・ 国民健康保険または、社会保険等のいずれかの健康保険に加入している65歳以上70歳未満の者が、健康保険で診療を受けた場合、自己負担額の一部を助成される。要件に該当されると、申請により、医療費受給者証を交付される。」

老人性難聴

加齢が原因の聴覚障害のことである。感音性難聴が多い。低音域の聴力は保たれる一方、1kHz以上の高音域の聴力が障害されるという特徴がある。進行すると聴力は全周波数領域で低下する。原因は、感覚受容器のある内耳の感覚細胞数の減少であると考えられている。大脳皮質にある聴覚中枢の神経細胞数の減少も関与している可能性がある。つまり、内耳の蝸牛の機能低下により音が聞こえにくくなり、また中枢神経の機能も落ちるので言葉の判断力も悪くなる。老人性難聴は治すことができないので、治療としては補聴器を用いるなど、低下した聴力を補うようにする。また、老人性難聴は、男性の聴力損失の方が、女性よりもより大きいことが分かっており、必ずしもすべてが老人性難聴だけではなく、他にも漫出性中耳炎、聴神経腫瘍、騒音性難聴などの原因もある。加齢が進むほど、症状の個人差は大きくなるため、難聴を伴う高齢者とのコミュニケーションでは、ゆっくり大きな声で話すことは当然として注意する必要がある。

弄便(ろうべん)

認知症の行動のひとつです。大便を手でこねたり、壁などに塗って弄(もてあそ)ぶことをいいます。

老人休養ホーム

設置および運営主体は地方公共団体で、利用者はおおむね60歳以上の者およびその付添い人となっている。ただし、利用定員に余裕がある場合には、その他の者の利用を妨げない。景勝地、温泉地等の休養地において、高齢者に対して低廉で健全な保健休養の場を与え、心身の健康の増進を図りおよび、他の世代との交流を促進する場を提供することを目的とする利用施設。現在、公営と市営施設をあわせて全国で約50カ所運営されている。地方公共団体や社会福祉法人が運営する施設の中では比較的安価な料金で利用することが可能となっている。また、高齢者の心身の健康を図ることを目的とした特に高齢者に配慮した施設でもある。