ケアマネージャー用語集【な行】

内部障害者更生施設

内臓の機能に障害のあるものを入所させて、その更生に必要な治療、指導および訓練を行う施設。指導、訓練等や健康管理などが行われる。身体障害者福祉法にもとづき設置される身体障害者援護施設のうち身体障害者更生施設の一種で、心臓、腎臓、呼吸器、腸、膀胱、など内臓の機能や免疫機 能に障害をもつ内部障害者の更生施設であり、一般の仕事に携わる為に必要となる生活・職業訓練を主に行う。入所期間は原則1年とされている。「身体障害者更生施設 ・・・ 身体障害者福祉法にもとづき設置される身体障害者更生援護施設に一種で、身体障害者を入所させて、その更生に必要な治療または指導を行い、およびその更生に必要な訓練を行う施設。障害の種別により肢体不自由者更生施設、視覚障害者更生施設、聴覚・言語障害者更生施設、内部障害者更生施設の4種類がある」

ナーシングホーム

わが国での特別養護老人ホームに対応する施設であり、欧米諸国では心身の障害のため介護、看護を必要とする場合、医療体系のもとにあるナーシングホームの援助を受けている。たとえば、アメリカでは、援助型ホームと看護型ホームの2種類に区別されており、前者は比較的軽度の老人に基礎的サービスを提供することになっている。後者はより重度の障害をもつ老人に対して、専門的な治療、援助を提供している。ナーシングホームは居住者の生活の質を維持し向上させる方法と環境のなかでケアしなければならないとされている。また、ナーシングホームは特定施設入所者介護者事業の適用を受けており、利用できる者は、介護保険の要介護認定で要支援~要介護5と認定された者である。全室個室となっており、個人のプライバシーが確保された生活空間を持つことができ、共有スペースとして、食堂・浴室・居間などが設けられており、他の利用者と交流できる空間も用意されている。

難病

難病対策要綱(1972年厚生労働省)で指定された、慢性の難治療性疾患のことです。原因不明で効果的な治療法がなく、患者や家族の経済的負担や介護の問題になっています

日本社会福祉士会

具体的な活動としては、専門性の向上、関係諸団体との連携の強化、生涯研修体制の確立、資格制度の改善と充実、等を行っている。社会福祉の援助を必要とする人々の生活と権利の擁護および社会福祉の増進に寄与することを目的とし、平成5年に設立された。社会福祉士国家資格を持つ社会福祉専門職の全国組織。社団法人日本社会福祉士会は、自己研鑽を積み、力を結集して、医療・保健・教育・司法行政等の関係機関の専門職の人たちと力を合わせ、福祉を必要とする方が、地域で安心した生活をおくれるよう支援している。

二次判定

要介護認定の最終判定のこと。介護認定審査会が、一次判定と基本調査の特記事項、主治医の意見書などを合わせて、要介護度を判定します。

日常生活用具給付事業

在宅の障害者や日常生活を送りやすく、家族が介護をしやすいようにつくられた用具類のことです。近年は、すべての人が使いやすいユニバーサルデザインの用具が増えています。

認知症

記憶力や判断力などに障害が起こり、日常生活ができにくくなる状態になります。脳や身体の疾患が原因になるといわれています。昔は痴呆と呼ばれていましたが、最近では認知症で統一されています。

認定調査員

認定調査員には、市町村職員または認定調査について市町村から委託を受けた介護保険施設および指定居宅介護支援事業者等に所属する介護支援専門員等であって、都道府県が実施する認定調査に関する研修を修了したものが当たることとなっている。介護保険制度において、要介護認定または要介護支援を受けようとする被保険者を訪問し、その心身の状況、その置かれている環境等について調査する者をいう。

認定調査票

調査は、市町村職員等を被保険者宅に訪問させ面接し、概況調査、基本調査、特記事項の3点から構成されている認定調査票を用いて公平かつ客観的に行われる。介護保険制度において、要介護認定または要支援認定の申請があったときに、市町村職員または市町村から委託を受けた介護保険施設および指定居宅介護支援事業者等の介護支援専門員等が行う、認定に必要な調査をいう。基本調査は、心身の状況に関する 70項目と特別な医療に関する12項目からなる選択式となっている。認定調査は、市町村の職員が行うこととなっている。また、調査を指定居宅介護支援事業者等(介護保険施設を含む)に委託することができることとなっている。 実際には、市町村の調査担当職員の不足により、居宅介護支援事業者または、介護保険施設に認定調査を委託することも多い。

任意後見制度

認知症などが進み判断能力が衰える前に、財産管理などの代理人を選んでおく制度です。任意後見契約に関する法律に基づき定められています。社会福祉法人などの法人も任意後見人になれます。

尿閉

膀胱内に尿が充満しているにもかかわらず、これを自分で排出できない状態をいう。原因としては、前立腺肥大症、前立腺がん、尿道狭窄症等がある。この他外傷、脳卒中、直腸がんの手術等で膀胱神経に障害がおこり、排尿のコントロールができなくなる神経因性膀胱がある。また、排尿困難が強くなり、多量の尿が膀胱に残る状態で、長く続くと腎機能障害を起こす。対処法としては、状態によって膀胱にカテーテルを留置するか、外科的処置するか、一定時間ごとにカテーテルを使って、自分で尿をとる。いずれも医師および看護師の診断・指導のもとで行われる。

ニトロールニトログリセリン

ニトログリセリンは、狭心症の発作時、舌下で著効する。ニトロールより速効性であり、その排泄も早い。揮発性であるため、長期保存をすると効力の低下をみることがある。虚血性疾患治療剤であり、心筋梗塞や狭心症の治療に用いられる。「心筋梗塞 ・・・ 心筋梗塞 参照」「狭心症 ・・・ 心臓を包むようにとりまいている冠状動脈に、コレステロールなどの脂肪が沈着すると血管が肥厚して動脈効果がおき、血管が狭くなり、血液の流れが悪くなる。このような状態になると心臓の筋肉へ(心筋)必要な酸素や栄養がいきわたりにくくなり急に激しい運動をしたり、強いストレスにあうと心臓の筋肉は一時的に血液不足になり、胸痛が生じる。また動脈硬化に関係なく、冠動脈が何かの原因で局部的に収縮して内腔が狭くなると、心筋への血流がわるくなり、狭心症発作を起こす場合がある。」

ネグレスト

子どもの遺棄・置き去り。子どもの成長に必要な衣食住の環境を提供しない、医療や就学の機会を適切に与えない等があげられる。身体的虐待。性的虐待、心理的虐待とともに、親および養育者による子どもへの虐待の一つとして分類される。保護の怠慢ないし拒否とも訳される時もある。また、保護者が自覚せずに行っている場合があったり、その程度の見極めが容易でないことなどから、虐待行為かどうかを判別することの難しさも指摘される。介護拒否などの高齢者虐待においても用いられる場合がある。積極的ネグレクトと消極的ネグレクトの2つに分けられる。前者は、親に養育の知識や経済力の不足など、子供を育てられない明確な理由がないのに育児を放棄することであり、後者は、親の経済力が不足していたり、精神的疾患を抱えている、知的な障害がある等の理由で育児ができないことを指す。また、近年、児童虐待に加え、高齢者虐待が問題になっている。

ノロウィルス

小型球形ウイルス(SRSV)の1種です。食中毒症状を起こす原因になります。

脳血管性痴呆

脳血管性痴呆は、脳卒中、高血圧、心臓病、糖尿病、動脈硬化をもつ人に起こりやすく、言語障害や嚥下障害、麻痺などを伴うことが多い。また、少しの刺激でもすぐに泣き出してしまったりと、感情失禁がみられる。脳血管痴呆を予防するためには、原因となる脳血管障害をおこさないために、生活習慣の改善をはかるなどすることが大切である。脳血管障害が原因で発生した痴呆の総称。予防策を講じることによりある程度発生を防止することができる。日本人には、アルツハイマー型痴呆より脳血管性痴呆が最も多く約半数を占め、特に男性に多いのが特徴である。

脳腫瘍

病理学的には良性のものも多いが、生体において重要な機能を営む脳の内部にできる腫瘍であるため、臨床的にはいずれも悪性とされる。頭蓋腔内の真性腫瘍のみならず、脳・脳膜・血管・神経から発生するすべての新生物。頭蓋骨疾患で内部に向かって発育するものも含める。脳腫瘍は通常何らかの症状が出現したときには、すでに腫瘍はある程度の大きさに成長しているため、脳浮腫を引き起こしている場合がほとんどであり、頭蓋内圧亢進症状(とうがいないあつこうしんしょうじょう)すなわち、頭痛、悪心、嘔吐等を起こすとともに、発生部位によっては局所症状として視野欠損や難聴、運動麻痺、言語障害などを伴うことがある。

脳梗塞

脳血栓症や脳塞栓症等の脳血流障害により、脳に不可逆的変化がおこること。脳の循環不全により、脳組織への酸素供給量が低下し、脳代謝が阻害され、脳神経機能がまひし、さらに細胞の壊死により梗塞に至る。症状としては運動まひ、知覚まひ、失語症等をおこす。脳代謝をある程度維持するだけの血流があれば、神経機能の麻痺は回復の見込みもある。日本人の死亡原因の中でも多くを占めている高頻度な疾患である上、後遺症を残して介護が必要となることが多く、福祉の面でも大きな課題を伴う疾患である。脳梗塞は、処置が遅ければ、最悪死に繋がる病気であるが、処置が早ければ命が助かるケースもあり、脳梗塞の兆候を見逃さなければ脳梗塞に対して過度な恐れを抱く必要もなくなる病気でもある。

脳塞栓

脳塞栓は、前駆症状もなく、急激に発作が進展し、出血性梗塞に移行すると意識障害が増し、予後も良くない。空気・脂肪・腫瘍細胞による塞栓はまれである。成因となる疾患は主にリウマチ性心臓弁膜症、心房細動、壁在血栓を有する心筋梗塞、心内膜炎等である。心臓内の血栓、大動脈弓や頸部動脈の壁在血栓等が栓子となって脳血管の閉塞を生じ、脳梗塞を起こす。脳内の血管以外でできた血の塊(血栓)が脳の血管につまることにより起こり、大部分は心臓に何らかの原因があるため(不整脈や弁膜症、心臓手術後)、心原性脳塞栓症と呼ばれることもある。

脳卒中

脳卒中として発症することの多い脳出血は、以前、脳血管疾患の主体を占めていたため、脳卒中は脳出血と解されていた。が近年、脳出血による死亡率は食生活の改善、生活環境の向上、高血圧症治療の向上等により減少してきている。脳の循環不全による急激な反応で、突然倒れ、意識障害を呈し、片麻痺を合併する症候群をいう。脳卒中には2 つのタイプがあり、代表的には脳梗塞と脳出血。脳梗塞は脳の血管が詰まり、脳出血は脳の血管が破れること。脳卒中を予防するには、高血圧を防ぐために大切なのは、塩分をとりすぎないこと。塩分をとりすぎると、体内の塩分の濃度を下げるためにたくさん水分を血管内に吸収することにより、、血液の量が増え血圧が高くなる。また、野菜や果物に多く含まれるカリウムには塩分をからだから出すはたらきがあるので、これらの食品をとることも大切である。